聖イグナチオ学院基金
現地世話人 浦 善孝
東ティモールの新しい学校設立の協力者のみなさまへ
－聖イグナチオ学院（中学高等学校）・聖ヨハネ・ブリトー教育大学－
暑中お見舞い申し上げます。ニュース・レターが届く頃は、真夏を迎えていると思います。
東ティモールでは1月に学校の新年度が始まりますが、この1月から聖イグナチオ学院は中学1年生から中学3年生まで、中学校全学年が揃いました。全校生徒は270名、教職員も30名になりました。東ティモールでは中学3年生に国が実施する卒業資格試験があるため、本校の生徒もそれを意識して準備をはじめています。中学生の教科書は生徒の数に対してやはり不足していますが、政府教育省からの支給も徐々に始まり、不足分は皆様からのご寄付で買い足しながら、少しずつ揃ってきています（教科書は貸し出し制・60％程度揃いました）。一方で来年開校する高校の教科書はまだ１冊もなく、これから準備してゆかなければなりません。教育省の県教育事務所は「高校が開校してみてからだ」と言っていますが、開校する前に教科書を揃えなければならないのですが。しかしながら、3年前に開校したときは教科書も少しずつ揃えてきたので、高校の教科書も同じようにしなければならないのか、と思っています。東ティモールでは教科書を本屋で買うこともできますが、高価なので、貧富の隔たり無く平等な条件で生徒が勉強できるためには、学校が教科書を揃えなければなりません。
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奨学金支給とウルメラ・プロジェクト
2013年は6名の生徒に聖イグナチオ学院基金から奨学金の支給を支給しましたが、いま新たに１２名が奨学金受給を申請しており、今年は合計18名に奨学金を支給することになりそうです。新たに申請した生徒の保護者すべてと面談しましたが、本当に貧しいため、兄弟姉妹が多いけれども子どもたちに良い教育を与えたいため、失業したため、離婚して養育費がまかないきれなくなったため、など様々な理由がありました。あるケースは、9人いる子どものうち、ある子を引き取って養っている親類が奨学金の申請にやって来ました。申請にやってきた別の生徒の親に、来客名簿に名前を書いてもらおうとしましたが、「字が書けない」とのことでした。通学トラックの運転手が「あの生徒は奨学金がいると思う」と知らせてくれましたが、他の先生もやはり同じ生徒が「奨学金が必要だ」と知らせてきました。1週間後、すでに奨学金をもらっている生徒が、トラックの運転手とある先生が「奨学金が必要だろう」と言っていたその生徒を連れてきて「この子も奨学金が要る」と言いました。当基金の第一の目的は奨学金を支給することなので、奨学金を受けながら勉強を続けることができることを知って互いに話すことは、喜びです。これから新しく申請した生徒の家族の家庭訪問を始め、支給について決定します。また、学校所在地のウルメラ村からの生徒受け入れ増を目指して、「ウルメラ・プロジェクト」を始める準備をしています。奨学金支給だけではなく入学試験に合格するように、村の公立小学校の6年生に補習を始めることにしました。次号ニュース・レターで、詳報いたします。
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聖イグナチオ学院 財務状況 2014年（中学1年生と2年生、170名在学）
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収入の部
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金額
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割合
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支出の部
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金額
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割合
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学費収入
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$35,715.50
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23%
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学校運営費（用品等）
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$896.75
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0.6%
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イエズス会からの補助
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$103,008.35
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66.6%
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生徒活動費
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$11,447.34
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7.4%
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東ティモール政府の補助
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$300.00
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0.2%
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教職員給与
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$90,546.48
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58.6%
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その他寄付金
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$11,735.95
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7.6%
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生徒特別活動費
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$8,748.65
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5.6%
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雑収入
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$3,170.20
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2%
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事務費・自動車維持費
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$13,164.95
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8.5%
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前年度からの繰越し
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$826.81
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0.6%
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建物校地維持修繕費
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$4,819.40
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3.1%
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コンピューター関係
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$68.00
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0.0%
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資産（家具設備等備品）
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$24,545.64
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15.9%
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次年度へ繰越し
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$519.60
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0.3%
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収入合計
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$154,756.81
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100%
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支出合計（繰越し含む）
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$154,756.81
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100%
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聖イグナチオ学院基金からの支出は別会計。基金からは14年度、学校運営費・奨学金$14,617.80、校舎建築費$81,981.65を支出。